CPIというホスティングサービスを軸に、新しいサービスに挑戦していく企業マインドに魅力を感じました

PROFILE

葛生Manager

情報システム本部 インフラ部 エンジニアリングマネージャー|入社年:2020年(中途入社)


大学在学中にフリーランスエンジニアとして企業のWebサイト作成やVPN導入などのSI業務を経験した後、CATV事業者でサポート、運用エンジニア、営業、情シスを担当。CATV業界の研究機関に3年ほど出向し、IP配信やISP向け通信回線品質測定システムの研究開発、総務省のIPv6普及・高度化推進協議会のCATVワーキンググループのメンバーとしてガイドラインの策定なども担当。現在はエンジニアリングマネージャーとして、各メンバーのマネジメントや部署の予算管理などを担当しつつ、エンジニアとしてサービス基盤のネットワークや、社内仮想基盤の設計・構築・運用などを行なっている。

入社を決めた理由

前職でもホスティングの運用に携わっていたのですが、元々プライベートでも自宅でサーバを運用するくらいインフラ周りが好きでした。今後のキャリアを考えた時に「本当に好きなものを仕事にしたい」と思ったのが転職の理由です。

KDDIウェブコミュニケーションズを選んだ理由は、業界でも認知度の高い「CPI」というホスティングサービスを軸に、ジンドゥーやVonageといった新しいサービスに挑戦していく企業マインドに魅力を感じ、ここでチャレンジしてみたいと思い入社を決めました。

所属部署について

私が在籍しているインフラ部は、データセンターネットワーク、社内の基幹ネットワーク、社内仮想基盤などの設計、構築、運用を担当し、効率化や自動化に挑戦しつつ新サービス基盤の研究開発などに幅広く携われるため、エンジニアとしてのやりがいを感じることができる部署だと思います。

また、高いスキルを持った先輩エンジニアが在籍し、そういった人たちと一緒に仕事をすることで成長できる環境は本当に素晴らしいと感じています。

現在の業務内容

業務は大きく分けて3つ、上位インターネット回線、データセンターネットワーク、社内インフラがあります。それぞれのセグメントでプロジェクトが同時並行で進むので、時期によっては程よく忙しいです。

また、オフィス移転の際は少人数で社内LANの設計・構築からセキュリティ面を考慮した運用設計までを行いました。タスクは比較的多いと思います。単純に仕事が多いだけだと疲弊してしまいますが、難しい課題をテックリードや先輩エンジニアが併走しながら解決していくプロセスを短期間でいくつも経験でき、課題解決が自分の成長に繋がっていると実感できる職場だと思います。

「時期によって忙しい」の真意はメリハリを付けて働くという意味で、他社ではお盆中や年末の長期休みのタイミングで基幹システムのメンテナンスを入れることが多いですが、我々の部署は社内調整をしっかりやった上で長期の休みを取りやすい仕組みを作っています。また当社全体の雰囲気として、一部のメンバーや部署の負担が多くならないように互いに配慮するような気遣いの文化があるように感じます。

携わっている業務の魅力

大手ASP・ISP等では業務が細分化され、ひとつの部署で携われるシステムの種類や業務の範囲が狭い場合がありますが、当社のインフラ部はデータセンター、社内基幹インフラ、ハイブリッドクラウドなど携われる範囲が多岐にわたります。そのため、キャリアアップの方向性に行き詰まることは少ないと思います。

メンバーもネットワークエンジニアが中心ですが、元々ホスティングサービスのサーバインフラ設計・構築・運用に携わっていたメンバーが多く、パブリッククラウドも活用しており、セキュリティのスペシャリストもいるので相談できる相手は沢山いるのが強みです。

仕事でのやりがい・大切にしていること

「好きこそものの上手なれ」ということわざがありますが、好きな仕事ほど上達するのは当たり前で、ビジネスにおいては必ずしも好きな仕事に携われるとは限りません。今までのキャリアはスタートこそエンジニアでしたが、プリセールスエンジニアやカスタマーサービス、R&Dと様々な部署を経験したおかげで、どんな仕事でも必ず面白い要素があると気づきました。

仕事を面白くするために必要なことは、「キャリアの軸」を持つことです。私の場合、最初に経験したエンジニア視点を軸に業務を見直すと、どの部署でも必ず業務改善や新しいビジネスアイディアが生まれることがありました。同じ様に、会計の知識を持った人がPythonなどのプログラミングを学ぶことで、経営に欠かせないデータ分析の能力を身につけたり、インフラエンジニアがプレゼンや営業のスキルを身につけることでコンサルとしての能力を開花したり、能力はかけ算で利いてくることがあるので「自分は○○である」と決めつけず、まずは与えられた仕事をやってみるということを大切にしています。

あと、経験上「これはダメだ」と思ったら早めに撤退を決断することも大切ですが、当社は比較的失敗に寛容な文化なので、たくさん挑戦して早く失敗し、経験を積むことも大切だと思っています。

在宅勤務中心のハイブリットワークをする中で、意識していること

ハイブリッドワークという働き方ですが、インフラ部はデータセンターや社内LANを担当しているので、出社して現地で作業する頻度は比較的多いです。その中で、出社メンバーと在宅メンバーがZoomで雑談を交えた顔合わせや、機器設定やスクリプトをテックリードや先輩エンジニアに確認してもらいながらライブでオペレーションといったコミュニケーションを重視しています。

エンジニアあるあるなのですが、在宅時は特に、仕事が面白いとついつい寝食を忘れてのめり込んでしまいます。気づけば出社時よりも長時間労働になってしまうことがあるので、グループウェアのスケジューラーに休憩時間を設定し、業務にメリハリをつけることや、夕食を家族と一緒に食べるために退勤時間を意識して仕事をするようにしています。

また、趣味で自転車競技をやっていて、以前はトレーニングも兼ねて毎日往復15kmの距離を通勤していました。KDDIウェブコミュニケーションズに転職後は、運動量を確保すべく毎朝20~30kmほど家の裏山をヒルクライムしています。フレックスという働き方のため、出勤時間も自由に選べて、トレーニングの時間が前より確保できるようになったのは有り難いです。

育休について

当社は時短勤務やWL(ワークライフバランス)職など、ライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができますが、まだ小さなお子さんがいる仲間も多いので、今後は突発的な休みを安心して取れる仕組み作りを技術的な観点で解決したいと考えています。例えば運用を自動化したり、機器を冗長して故障してもサービス影響が出にくい設計にしたり、ゼロトラストなどセキュリティを担保しつつ自由な場所、時間で働ける仕組みづくりのお手伝いしたいと考えています。

インフラ部は男性が多いのですが、今は男性も育休を取るのが当たり前になってきているので、これからお子さんが生まれる方には、育休を積極的に取得していただきたいです。

郊外に住みながらKWCで働くことについて

前職で研究機関に出向した際、毎日、栃木から都内に片道2時間半かけて通っていたのですが、1年を越えたあたりから長時間通勤にも慣れてしまい、栃木よりも条件の良い東京で転職活動をすることを決めました。特にフルテレワーク可能な会社を希望した訳では無かったのですが、ご縁があってKDDIウェブコミュニケーションズに入社が決まった後、コロナ禍ということもあり皆さんがテレワーク主体の働き方と聞いて大変驚きました。

インフラ部では、データセンターやオフィスでネットワークやサーバの検証作業や構築を行うこともあるので、完全にテレワークのみではありませんが、それでも月1〜3回程度の通勤というのはとても働きやすいと感じています。

私自身は、もともとデータセンターのような機器に囲まれている環境が大好きですし、オフィスもきれいで、帰りにちょっと一杯飲みに行くのもちょうど良い環境なので、たまに通勤することが気分転換にもなっています。

今後の目標

インフラ部は今後3年間で、次の取り組みを進めていきたいと考えています。

まず、オンプレミスとクラウド双方に柔軟に対応できるスキルを備えたインフラエンジニアの育成を進め、複雑化するIT環境にも強い組織体制を目指します。一部すでに取り組み始めていますが、TerraformやAnsibleといったツールを活用し、Infrastructure as Code(IaC)による構築・運用の自動化を推進します。これにより、作業の標準化・効率化に加えて、再現性や変更管理の精度も向上させていきます。

また、私たちは社内システムや基幹ネットワークも担当しているので、今後はVPNやシンクライアントのような従来のアクセス手法から、ZTNA(ゼロトラストネットワークアクセス)やSASE(セキュアアクセスサービスエッジ)といった、よりセキュアかつ快適なアクセス環境へ移行することで、ハイブリッドワークを支えるインフラ基盤を強化していきます。

さらに、システム全体の状態を可視化し、トラブルの予兆や影響範囲を的確に把握できるオブザーバビリティの強化にも取り組みます。ログやメトリクス、トレースなどの情報を統合・分析できる仕組みに加え、障害検知や原因の特定・分類といった診断プロセスの一部にLLM(生成AI)を活用することで、より迅速で精度の高い運用対応を目指します。

部署としては以上ですが、個人としては社内で唯一の「エンジニアリングマネージャー」を名乗っているので、自部署、他部署問わず、この肩書きを名乗ってくれる次世代のエンジニアリングマネージャーが生まれてくれることを、私は心から願っています。

エンジニアとしてのキャリアは一つではありません。キャリアパスは人それぞれ。技術を極める道もあれば、チームを導く道もあります。どの道を選んでも、皆さんの成長を全力で応援するのが今後の私の役割だと思っています。